スペシャルレポート

2029(令和11)年開業予定!大阪モノレールの延伸計画と新駅周辺整備事業についてお話を伺ってきました!

大阪市、堺市という2つの政令指定都市に次ぐ大阪府で3番目の人口を誇る東大阪市。奈良線とけいはんな線(大阪メトロ中央線に接続)という2路線の近鉄電車が主要鉄道として市民の足となっており、特に大阪市内や奈良方面への利便性が高い街です。幹線道路や高速道路も縦横に交差していることから、大阪における陸運の主要拠点としても発達してきました。

また「花園ラグビー場」を擁することから「ラグビーの聖地」、「ラグビーのまち」としても全国的に有名です。さらに西日本最大級の規模を誇る「近畿大学」や「大阪商業大学」などがあり、「学生のまち」としても知られています。

大阪モノレールの延伸により全10路線と接続

2019(平成31)年には市内西部を通るJRおおさか東線が開通し、大阪の鉄道玄関口である「新大阪」駅へも直通で行けるようになったことで、同市の利便性はさらに高まりました。これに加えて今後注目すべきなのが、大阪モノレールの延伸計画です。大阪モノレールが「門真市」駅からさらに南側に約8.9km延伸し東大阪市の中心部を南北に走るという計画が、2029(令和11)年の開業を目途に進められています。大阪モノレールはこの延伸により、大阪都心部から放射状に形成された鉄道と環状方向に新たに4路線と結節し、現在営業区間と合わせて10路線と接続します。大阪各地や奈良方面を含む広域的な鉄道ネットワーク機能の強化が図られるとともに、延伸沿線地域の活性化を目指す事業となっています。

大阪モノレールの延伸区間を示した鉄道ネットワーク図(※1)
大阪モノレールの延伸区間を示した鉄道ネットワーク図(※1)

この延伸計画では新たに4つの駅が設置される予定で、若江岩田エリア付近には終点となる「(仮称)瓜生堂」駅が設置され、近鉄奈良線とも乗換可能となる予定です。新駅の開業に向けて、駅前など周辺の整備事業も計画されているようです。もともと東西へのアクセスに強かった東大阪市に、JRおおさか東線に続いてモノレールが開通するとなれば、更なる利便性の向上が期待されます。そこで今回は、東大阪市役所の交通戦略室に伺って、モノレールの延伸に関する計画や今後の展望についてお話を聞いてきました。

東大阪市内には3つの新駅が誕生予定、駅前広場の整備計画も進む

近鉄奈良線とも連絡する「(仮称)瓜生堂」駅(※2)
近鉄奈良線とも連絡する「(仮称)瓜生堂」駅(※2)

――大阪モノレールが2029年に「瓜生堂」駅(仮称)まで延伸するとお聞きしました。

生魚さん(東大阪市 交通戦略室)はい、現在は「門真市」駅が終点となっている大阪モノレールが、2029(令和11)年に東大阪市の瓜生堂エリアまで延伸する計画が進んでいることは間違いありません。東大阪市内では、「鴻池新田」駅と「荒本」駅と「瓜生堂」駅(いずれも仮称)の3駅が新設予定です。JR学研都市線と交差する付近で、JR「鴻池新田」駅から西に約600mの位置に「(仮称)鴻池新田」駅、市役所からすぐの近鉄けいはんな線「荒本」駅の少し西側付近に「(仮称)荒本」駅、そしてその次が終着駅の「(仮称)瓜生堂」駅となる予定です。現時点では各駅が設置される地名を駅名の仮称としていますが、これはあくまで仮称であることをご理解頂ければと思います。最終的な駅名については市としても十分に検討を重ねたうえで、決定権のある大阪モノレール株式会社に要望を出す予定になっています。

延伸区間の路線計画図(※1)
延伸区間の路線計画図(※1)

――駅名の呼び方には注意が必要ということですね。「(仮称)瓜生堂」駅は近鉄奈良線とつながると考えてよいでしょうか?

山内さん(東大阪市 交通戦略室)はい、現在の近鉄奈良線は「八戸ノ里」駅と「若江岩田」駅の間に少し距離があり、その間に近鉄奈良線の新駅を設けてモノレールと結節する予定です。モノレールは空の玄関口である大阪空港(伊丹空港)まで直結できるので、東大阪市にとってこの上ない話だと思います。そのため、この「(仮称)瓜生堂」駅はかなり重要な交通拠点となる見込みですので、我々も駅前交通広場の計画整備に取り組んでいます。

集中する交通をスムーズにし、災害時には避難場所としても機能する。また、駅と市内各所を結ぶバス等の路線整備を見直すことにより、「(仮称)瓜生堂」駅や瓜生堂エリア周辺をいかに使いやすく機能させるかが、我々の仕事でもあります。

東大阪市 交通戦略室 主査 山内 大輔さん
東大阪市 交通戦略室 主査 山内 大輔さん

新駅周辺のみならず東大阪市全体の利便性の向上にも期待が高まる

各駅間の所要時間・距離(※1)
各駅間の所要時間・距離(※1)

――「(仮称)瓜生堂」駅付近は飛躍的に便利になると予想されますね。

生魚さん:そうですね。ただし私たちは駅付近だけでなく東大阪市全体の利便性が向上する効果に期待しています。このエリアには「市立東大阪医療センター」や「大阪府立中河内救命救急センター」もあり、医療の拠点としても注目されています。さらに西日本最大規模といわれている「近畿大学」や「大阪商業大学」なども近いことから、「(仮称)瓜生堂」駅からの新たなアクセスを確保することにより、通学圏が広がって学生のまちとしてもさらに発展することに期待を寄せています。また、大阪モノレールにより北摂エリアに通勤する人の居住地として東大阪市を選んでもらうことにも期待しています。

その上、2019(令和元)年9月には「八戸ノ里」駅近くに、音楽やダンス、会議など幅広く使用できる大小のホールを持つ「東大阪市文化創造館」がオープンし、文化的な意味合いでも牽引するエリアになりつつあります。

東大阪市 交通戦略室 主任 生魚 智彦さん
東大阪市 交通戦略室 主任 生魚 智彦さん

――聞けば聞くほど将来性に期待が高まるエリアですね。ところでモノレールと鉄道の違いは線路の形以外に何かあるのでしょうか?

生魚さん:モノレールというのは鉄道とは異なり道路施設になります。路面電車が道路を走っているように、モノレールは基本的に道路の上を通っています。一方、鉄道は鉄道事業者の敷地に敷いたレールの上を走るので、今の時代に新たに用地を取得して新線を通すのは現実的ではないかもしれません。鉄道と異なり予算も工期も小さく抑えられる点は、モノレールのメリットであると考えます。

瓜生堂エリアの更なる発展に期待が寄せられる
瓜生堂エリアの更なる発展に期待が寄せられる

――今後の大きな東大阪市の発展に期待が膨らみますね。

山内さん:「(仮称)瓜生堂」の整備によって、瓜生堂エリアはもとより東大阪市に活気を帯びることは間違いないです。また、大阪中央環状線の上を走る大阪モノレールなので更に南へ延伸する時代が訪れたなら、八尾市、松原市、堺市までつながることが期待されます。そうなれば、きっと大阪府全体の活性化にもつながると思いますが、まず私たちは市民の皆様に喜ばれる使い勝手のよい新駅となるよう、施策の検討を重ね各所との折衝に努めてまいります。大阪モノレールともども東大阪市をどうぞよろしくお願いいたします。

交通戦略室 主査 山内 大輔さん、主任 生魚 智彦さん
交通戦略室 主査 山内 大輔さん、主任 生魚 智彦さん

東大阪市 交通戦略室

主査 山内 大輔さん(右)、主任 生魚 智彦さん(左)
所在地:大阪府東大阪市荒本北1-1-1 東大阪市役所本庁舎13F
電話番号:06-4309-3216
URL:https://www.city.higashiosaka.lg.jp/
※この情報は2021(令和3)年12月時点のものです。

<出典>
※1 モノレール延伸事業パンフレット(令和元年10月版)
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/34965/00313196/pamphlet201910.pdf
※2 モノレール延伸事業パンフレット(令和3年4月版)
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/28258/00000000/monorail%20pamphlet%20.pdf