インタビュー

健やかで熱心な生徒を育ててきた「堺市立三国丘中学校」

大阪府の郊外エリアの中でも、中心部の大阪市に隣接した堺市は利便性の高さと独自の魅力を併せ持つ街だ。政令指定都市らしい街の規模や発達した交通網、そして摂津、河内、和泉の3地域の中心として栄えてきた歴史の豊かさなど、住んでいることが誇らしく感じられる面も多そうだ。「堺市立三国丘中学校」を訪れ、教育活動の特色や地域の教育環境・暮らしの場としての魅力について、校長坂部先生にお話をうかがった。

「堺市立三国丘中学校」坂部校長先生
「堺市立三国丘中学校」坂部校長先生

挨拶や時間厳守、人としての基本から確かな形にする

――まずは、学校の沿革などについてお聞かせください。

坂部校長:本校は1947(昭和22)年の学制改革において、堺市で創立された9つの中学校のうちの1つです。今年度、創立70周年を迎えました。当時は「堺市立第三中学校」という校名でしたが、1950(昭和25)年に現在の学校名に改称しました。現在は「堺市立榎小学校」と「堺市立三国丘小学校」の校区から生徒が進学し、生徒数は男女合わせて、684名。中学1年生から3年生までが各6クラスと支援学級が3クラス、計21クラスです。

「堺市立三国丘中学校」
「堺市立三国丘中学校」

――学校全体の教育方針として導入されているという「授業三原則」について教えてください。

坂部校長:10年ほど前に生徒たちの行動改善を目指して取り入れた指導方針で「1.『耳』と『目』と『心』で授業を聴ける人であれ!」「2.チャイムと同時に授業が始まるクラスであれ!」「3.共に学び合う集団であれ!」を三原則としています。1つ目は生徒たちに見る・聴くといった基本の姿勢を身に付けさせ、さらにそれだけに留まらず自ら授業に積極的に参加する姿勢作りを促します。2つ目は授業開始のチャイムが鳴るときに、すでに生徒たちがきちんと着席している状態にすることが目的で、有線の音楽放送が役に立っています。休み時間、つまり授業終了の2分後から次の授業が始まる1分前までクラシックなどの放送を流していますが、音楽が終了するタイミングで「教室に入る時間だ」と生徒が気付いて、教室に入ります。生徒たちはしっかり守っていますよ。
3つ目は1つのテーマについて話し合うようなグループ学習の機会を増やし、教え合う能力などを高めることを目的としています。教師が一方的に指導する古い教育モデルではなく、生徒が自分の考えを話す、また、聴く、コミュニケーションで他者とつながっていくという新しい教育が必要だと考えています。

落ち着いた様子で授業を受ける生徒たち
落ち着いた様子で授業を受ける生徒たち

――生徒が自分で考えて、動く教育ですね。もう1つ「朝のあいさつ運動」という取り組みにも熱心だとお聞きしました。

坂部校長:朝のあいさつはすべてコミュニケーションの始まりだと考えています。それで、登校時間に風紀委員や生徒会役員たちが、「挨拶をしよう」「名札をつけよう」といったメッセージを書いたプラカードを持って学校周辺に立ち、登校してくる生徒に声掛けをしています。生徒たちは進んで挨拶をするようになりましたし、人が立っている時間を目安にできるので、遅刻もほぼ無くなりました。朝から元気に挨拶をすると、一日を充実した気分で過ごせます。それを理解しているようで、頑張ってくれていると感じますね。

大阪府全体でもあいさつ運動を応援している
大阪府全体でもあいさつ運動を応援している

関心分野に打ち込んで実績を上げる生徒たち

――授業や部活動などで特色を持たせている点はありますか?

坂部校長:部活については、運動部は野球部やテニス部など11クラブが、文化部は放送部や吹奏楽部など8クラブが活動しています。生徒たちが非常に熱心で、例えば、美術部であれば様々な作品展で入賞を果たすなど結果を残しています。部活は強制ではなく、希望者だけが入部するので、やると決めた以上、真剣に取り組むのでしょう。また、授業については毎朝、10分間の読書タイムを設けています。いわゆる「朝読」で、文章力や想像力が磨かれるだけでなく、その後の授業を生徒が落ち着いて着席した状態からスタートできるので、教師にとってもやりやすいようです。

美術部の生徒の作品
美術部の生徒の作品

――そのほか特色のある行事などはありますか?

坂部校長:地域の方と共に清掃活動のボランティアをしたり、校区内の幼稚園や小学校と共にフェスタ(祭)を開催しています。生徒にとって学校外の人と触れ合う機会はいい経験になるはずです。その他、今年度は70周年記念の式典も行いました。式辞を述べたり、合唱を披露したり、地域や理事会の方をお招きし、式典の様子を見ていただきました。席数の都合上、生徒全員が参加できたわけではありませんが、ジャンプする動きをモチーフにしたシンボルマークなどを新たに作成したので、今後の飛躍を願う気持ちは広く伝わっていると思います。

のびやかに過ごせる街で育つことの幸福

――では最後に、この地域に住むことの良さを教えてください。

坂部校長:この付近は堺市の中心部にあたり、利便性に富んだ環境の良い地域だと思います。周辺に商業施設が充実し、快速なども停まるJR「堺市」駅が近い一方で、住宅街の閑静な雰囲気が保たれています。また、「堺市」駅だけでなく、南海の「堺東」駅やJR「三国ヶ丘」駅も使えて便利です。スーパーマーケットや医療機関といった生活に必要な店舗・施設も揃っていて、暮らしやすいと思います。また、「榎小学校」と「三国丘小学校」という2つの小学校を抱える校区ということもあり、子ども会の活動が活発だと感じます。スポーツやゲームをする機会に恵まれ、子どもたちは楽しく過ごせるのではないでしょうか。

「堺市」駅
「堺市」駅

――街の雰囲気から子育てに適した環境だと感じます。

坂部校長:そうですね。近隣には名門校もある、伝統的な文教エリアというのは注目できる部分だと思います。

堺市立三国丘中学校
堺市立三国丘中学校

堺市立三国丘中学校

校長 坂部 弘重先生
所在地:大阪府堺市向陵西町3-6-15
URL:http://www.sakai.ed.jp/mikunigaoka-j/
※この情報は2017(平成29)年11月時点のものです。