池田市役所 子育て支援課 インタビュー

「子ども・子育て支援日本一のまち」へ。池田市が取り組む子育て支援の政策とは。

いわゆる北摂地域と呼ばれるエリアに属する大阪府池田市。古くから交通の要所でもあり、文化や伝統の色濃いまちでもある。そして豊かな自然を残しているところも大きな魅力のひとつだ。池田市では「子ども・子育て支援日本一のまち」をスローガンに掲げ、政策を実施している。池田市の子育て支援の在り方とその魅力とは一体何なのか。今回は池田市役所 子育て支援課の大西浩一さんにお話を伺った。

自然・伝統・文化の息づくまち 池田市

通称「ビッグハープ」と呼ばれる「新猪名川大橋」
通称「ビッグハープ」と呼ばれる「新猪名川大橋」

――まずは現在の池田市の子育て環境について教えてください。

大西さん:まず池田市の地理的概要からお話しようと思います。池田市の面積は22.14平方キロメートル。そのうち人口集中地区面積が9.78平方キロメートルとなっております。南北に長く、東西に狭い細長い形になっています。2018(平成30)年3月31日現在では池田市全体で48,010世帯、人口は103,501人となっております。

――では、他の市にはない池田市独自の子育て環境などがあれば教えてください。

大西さん:大きな視点から言いますと、施策と自然と交通と文化。この4つは池田市の特色ではないかと考えています。
池田市は「子ども・子育て支援日本一のまち」をスローガンに掲げており、「子育て」に関しては特に力を入れて取り組んでいます。子育て環境面で良いところとしては、自転車で通える範囲内に子育て支援拠点や子育てサロンがあるところだと思います。ちなみに子育て支援拠点は4箇所、子育てサロンは11箇所あります。

そして池田市は大阪都心部に近い市のなかでも、「自然環境」の豊かさが魅力だと感じています。五月山の緑に囲まれ、西側には猪名川の清流が流れ、山と緑と水の豊かな自然が今でもたくさん残っています。北側の細河地区にはキジや鹿などの野生動物の姿が目撃されることもあります。

池田市役所
池田市役所

また池田市は古くから街道が交わる「交通」の要所として、また北摂地域の中心地として発展してきた歴史的経緯があります。現在では、「大阪国際空港(伊丹空港)」のお膝元でもあり、複数の幹線道路に阪急・JR・モノレールと3つの公共交通機関が整備されています。神戸にも出やすく、大阪都心部には急行で約20分で行けるという非常に交通の利便性が高いエリアです。

文化面では、池田市は「事始め」の歴史をもつ土地柄です。太古には織姫が池田の地に機織り(はたおり)の技術を伝えたという伝説に始まり、江戸時代には酒造りが興ります。有名な「呉春」の蔵元は池田市です。明治には阪急電鉄の創業者でもある小林一三さんが全国で初めての分譲住宅地を開発し、そしてインスタントラーメンの開発者である安藤百福さんがチキンラーメンを発明しました。

――私も地元は近くですが、思い起こせばいろいろありますね。

大西さん:そうなんです。そして1年を通じてイベントも盛りだくさんです。春には五月山のさくらまつり、夏は川西市と共催の花火大会、370年の歴史を持ち大阪府の無形民俗文化財にも指定されている「がんがら火祭り」もあります。11月には北摂屈指の紅葉スポットと呼ばれている「久安寺」のもみじ。2月は「水月公園」の梅と本当にたくさんの見どころがあるまちなんです。

子育て支援は未来への投資
まちと子どもはみんなで育てる

子育て情報満載のパンフレットと「ふくまる子ども券」
子育て情報満載のパンフレットと「ふくまる子ども券」

――「子ども・子育て支援日本一」という目標につきまして、具体例を教えて頂けますでしょうか。

大西さん:池田市としては「地域分権」を推し進めていて、新しい地方自治のモデル地域になるようなまちづくりを目指しています。簡単にいえば、自分たちのまちは自分たちで作る、市民自らが地域において自主的に課題解決できるまちづくりを行うという考え方です。

例えば、小学校区ごとに「地域コミュニティ推進協議会」を設け、「地域ではこういうことをしてほしい!」と住民自ら提案してもらい、それを予算化し実現できるように行政としてサポートをしています。

池田市の子育て支援事業のなかで、この地域分権の考え方を基にした住民発案の事業が既に4つあります。1つは地元の子どもが利用できる「ちいさな絵本館」の運営。そして、乳幼児とその保護者が集える場所の運営が2カ所、最後の1つは大人と子どもが交流できる場所の運営というこの4つが住民発案で行われています。今後とも住民の方のニーズを反映して時代に適応した施策展開で、「子ども・子育て支援日本一のまち」を実現していけたらと考えているところです。

地元企業からも賛同を得る、官民一体の子育て支援

――では、「エンゼル車貸与制度」や「エンゼル祝金制度」について教えてください。出産に伴う祝金制度は全国のいろんな自治体が行っていますが、車の「貸与」というのはとてもユニークで珍しいものだと思います。

大西さん:「エンゼル車貸与制度」はダイハツ工業さんの協賛で実現した制度です。内容としては、3人目からの赤ちゃん誕生でダイハツ工業さんから新車の乗用車を3年間無償貸与するというものになります。ただし条件がありまして、平成29年4月1日以降に第3子以上を出産し、出産時点で本市に6ヵ月以上居住している方が対象となっています。

「エンゼル車貸与制度」の対象者に貸し出される乗用車
「エンゼル車貸与制度」の対象者に貸し出される乗用車

――この事業は以前途中で中止になっていたものが復活したと聞きました。

大西さん:そうなんです。1997(平成9)年から2011(平成23)年までの間に実施していた際は、第4子以上の出生が対象で、継続居住期間も1年だったのですが、復活した2017(平成29)年4月からは、第3子以上からで半年間の継続居住と条件を下げ、なおかつ軽自動車から普通車にアップグレードされました。

「ダイハツ町」という町名があるとおり、ダイハツ工業さんは池田市を代表する企業のひとつです。また「エンゼル祝金制度」は池田泉州銀行さんに協賛いただいて、第一子・二子の方で1万円、第3子以上からは5万円の入った積立式定期預金通帳をお渡ししています。

子育て世代包括支援センター にじいろ
子育て世代包括支援センター にじいろ

また、2017(平成29)年10月から「市立池田病院」での出産費用の見直しを行っています。健康保険に加入されていれば、出産一時金として42万円を受け取れますが、その一時金で出産費用が済むような取り組みを始めました。産科病棟のリニューアルも行い、分娩予約相談窓口も設置しました。妊婦さんの身体的負担が減るようにとの配慮で、今年の5月上旬から妊婦さん専用の初診来院受付と精算窓口を設けました。また、今年の6月には、「市立池田病院」のそばにある保健福祉総合センターに「子育て世代包括支援センター」を設置し、子育て相談や子育て情報を提供できるように「にじいろ」という窓口を作り、経験豊富な保育士を1人配置して様々な相談に対応しています。

サービスの在り方を一考
名ばかりにならない掘り下げた考察

子育て支援課の大西さん
子育て支援課の大西さん

――「ふくまる子ども券制度」について教えてください。

大西さん:満1歳の誕生月から3歳に到達した年度末までで、かつ保育所に通っていないお子さんがいるご家庭に対して、一時預かりで利用できる1万円分のクーポン券をプレゼントしています。こちらは家庭で育児をしているお母さんにリフレッシュして頂くことを目的として行っています。地域によっては「施設が少ない」「利用範囲を拡大してほしい」という意見もあり、その点は課題となっています。ただ、そういうところがありながらも、好評を得てご利用いただいています。

この「ふくまる子ども券」は、利用者の方には市役所まで取りに来ていただくことにしています。実はこれには、「お母さん方に外に出て頂くきっかけにしてもらいたい」という想いを込めています。お渡しする際に近場の親子で遊びにいける場所や子育て支援情報をお母さん自身で知って頂く、そしてそれが外に出て人とふれ合うきっかけにもなってほしいという狙いがあります。

子どもたちのために開かれた「ちいさな絵本館」
子どもたちのために開かれた「ちいさな絵本館」

――池田市の目指しているまちの未来について教えてください。

大西さん:子育て支援に関しては、「未来への投資」と考えております。「子どもを産むなら池田市」、「子育てするなら池田市」ということを実感して頂けるようなまちづくりと施策を続けて、よりまちを発展させていきたいと考えております。そして元気で明るい子育てしやすいまちを実現できたらと思っております。

――最後に市役所周辺の魅力について教えてください。

大西さん:北側にはすぐに五月山があり、西側に行けば猪名川とビッグハープが見える雄大な風景。南側に少し歩けば「カップヌードルミュージアム 大阪池田」と自然と文化と歴史といろんなものがそろっているということでしょうか。池田市の良さは、の言葉よりも実際に住んでみるとより納得していただけると思います。これから池田市に住もうと考えておられる人は、ぜひ私たちと一緒に明るい未来の池田市を築いていきましょう。

池田市役所 子育て支援課
池田市役所 子育て支援課

池田市役所 子育て支援課

大西浩一さん
所在地 :池田市城南1-1-1 池田市役所4F
電話番号:072-754-6525
URL:http://www.city.ikeda.osaka.jp/soshiki/kodomo/kosodateshien/
※この情報は2018(平成30)年7月時点のものです。