「大阪市立阪南小学校」 校長先生インタビュー

豊かな心を持ち、たくましく生きる子どもの育成を目指す「大阪市立阪南小学校」

大阪市阿倍野区内は文教区域と呼ばれ、学力の高い学校が多く集まる地域。天王寺や大阪などへのアクセスも良く、教育環境も整備されており、ファミリー世帯に人気の住宅街が広がっています。そんな事情があるためか、「大阪市立阪南小学校」 には多くの児童が集まり、大阪の公立小学校のなかでも規模の大きな学校となっている。今回はそんな「大阪市立阪南小学校」の大西校長先生に学校の概要や街の魅力についてお話を伺いました。

子どもたちの将来を見据えて、今を考える。

「大阪市立阪南小学校」の校門
「大阪市立阪南小学校」の校門

――まず、学校の沿革・理念から教えてください。

大西校長:設立は1940(昭和15)年で児童数は現在、716人です。大阪市の小学校では大きい規模の学校になります。本校の教育目標は”豊かな心を持ち、たくましく生きる子どもの育成”です。目指す子ども像は、”よく考える子”、”心や体を鍛える子”、”考えを実行に移す子”です。

「大阪市立阪南小学校」正面入り口
「大阪市立阪南小学校」正面入り口

大きな教育目標と目指す子ども像は、各年度ごとに実態を見ながら「今年はこういう目標でやっていこう」と教職員全体で話し合い設定します。年度ごとに変化する世の中の情勢とか、いろんな社会的背景によって、目標を設定することにしています。

大西昌樹校長
大西昌樹校長

――学年による指導の違いや意識しておられるところはあるでしょうか。

大西校長:低学年においては義務教育の入門期になりますから、集団生活をする上でのルール、学習上のルールや学校生活のルールなどを覚える時期になると思います。現在は多様化社会ですから各家庭においての生活スタイルも様々になっています。しかし、学校の集団生活の中では、ある一定の規範の中での行動を習得させる時期です。中学年・高学年になってくると、自主性・主体性をもって交流し、行動して、お互いの個性を認め合いながら自分たちで集団を作っていくという具合にシフトしていくのがポイントだと考えています。

「大阪市立阪南中学校」の説明会の様子
「大阪市立阪南中学校」の説明会の様子

――中学校進学時の不安解消などへの取り組みはありますか。

大西校長: 先日、「大阪市立阪南中学校」の生徒会が発案して「大阪市立阪南中学校」の説明会が本校の体育館で開催されました。当日は「大阪市立阪南中学校」から生徒会執行部の方が来てくれて、中学校での生活や学習についてのお話をしてくれました。この取り組みは大阪市が提唱する小中連携の一つでもあり、小学校と中学校の子ども同士の交流、教師同士の交流を行うことでお互いの文化の違いを知って、子どもたちがスムーズに中学に進学する環境を整えようという施策なのです。

車の両輪である”学校と家庭”

「大阪市立阪南小学校」校庭
「大阪市立阪南小学校」校庭

――夏休みなど長い休みでは児童はどう過ごしていますか。宿題やその他で何かあれば教えてください

大西校長:夏休みに限らず、普段の休みの日でもそうなのですが、私は学校での課業中以外の指導は基本的には保護者の範疇だと考えています。これは個人的な考えなのですが、私は長い休みだからといってたくさんの宿題を与えるというのは賛成しかねるのです。そういう時にしかできないことを各家庭で子どもさんの個性に応じて課題として与えてもらうのが本来あるべき姿かなと思っています。ただ最近では共働きの保護者の方たちも多い時代になってきましたので、そういう部分では学校がカバーしなくてはいけない部分もあるとは考えています。

食育指導の様子
食育指導の様子

――価値観が多様化した現代で、就職年齢になっても何をしたいか分からないといった若者も多いと聞きますが、どうお感じですか

大西校長:小学生で将来の自分のキャリアを具体的に思い描いている子は、ほとんどいないと思います。卒業文集の将来の夢にプロ野球の選手であるとか、最近の女の子ならパティシエなんて書いている子どもも多いですが、それは漠然とした夢であって、実際に就職するにあたってのキャリア構想のようなものではないのがほとんどです。いわゆるキャリア教育は長いスパンの中で、計画的にやってく必要があって、現在の大阪市の方針では、小学校でも中学校でも時間的にはそんなに多くないですがキャリア教育は取り入れています。

――具体的にはどのようなことですか

大西校長:具体的に週のこの時間にこんな事というやり方ではないですが、既存の授業を見直してみたなかで、どの教科についても職業に繋がっていくような部分はあるのです。それをもう一度改めて整理して、キャリア教育のプランにしようという考え方です。最初から職業選択に繋がる部分をカリキュラム化している訳ではないのです。中学校では職場体験といって近隣の商店さん等との協力で職業体験するという取り組みも行われてきています。小学校では「キッザニア甲子園」などの外部の機関を利用して職業の疑似体験させるような方法を採るところもありますね。

「大阪市立阪南小学校」の日本庭園
「大阪市立阪南小学校」の日本庭園

――小学校の6年間で子どもたちにこう育ってほしいと思っていること。また、保護者様に望むことはありますか

大西校長:子どもたちには主体性を持って欲しいと思います。自分は何をしたいのかを見据えて自分の信念を持った上で行動してほしいと思いますね。そういう考えが先ほどお話していたような職業選択にも繋がると思います。

一輪車
一輪車

親御さんへという部分では、あまり過干渉すぎても本人が自分の意志で考えないような子になるし、放任しすぎでもダメだと思います。そのバランスを考えたうえで子どものよき相談者であってほしいと考えています。

地域連携から生まれる”良い連鎖”

バスケットゴール
バスケットゴール

――地域と連携した活動があれば教えてもらえないですか

大西校長:連合町会や街づくり協議会が中心となった活動で、お祭りや各種の催しへの協力をしています。子どもだけでなく大人も楽しめるような企画ですが、こういうことに学校としても協力しています。防災教育の面では各町会に防災リーダーという方がおられまして、その方たちに学校に来ていただいて一緒に防災訓練を行ったりしています。

防災教室の様子
防災教室の様子

――子どもたちの反応はどうですか

大西校長:防災訓練については子どもたちの意識も高くて真剣ですね。他人事のようには考えていない様子が分かります。東北の震災では、中学生が避難引率したという地域の話もありましたが、本当にその話が納得できるほど子どもたちは真剣です。こういう良い部分が街全体に連鎖していくのはいいことではないかと思います。

――この周辺地域について感じていることがあれば教えてください

大西校長:住宅地としてよく整備されていますし、周辺の住民の方たちも子どもたちのことをしっかりと見守っていてくれている地域だと思います。都心から近く、官公庁の公舎も多いようです。昔ながらの長屋の雰囲気を残して営業をしているお店もあれば、新しく開発されている場所もあったり、古いものと新しいものが混在しつつ、人の動きも活発な場所だなと感じています。

豊かな心を持ち、たくましく生きる子どもの育成を目指す「大阪市立阪南小学校」
豊かな心を持ち、たくましく生きる子どもの育成を目指す「大阪市立阪南小学校」

大阪市立阪南小学校

校長 大西昌樹さん
所在地 :大阪市阿倍野区阪南町5-7-40
TEL :06-6621-2351
URL:http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e711606
※この情報は2016(平成28)年12月時点のものです。