大阪市立清明丘小学校 柴山校長先生 インタビュー

世界と地域と、繋がりを大切にする「大阪市立晴明丘小学校」

歴史ある寺社や史跡が多く、路面電車が行き交う昭和の雰囲気を残した閑静な街並みと、「あべのハルカス」がそびえる発展著しいエリアが共存する阿倍野元町エリア。この街で最も長い歴史をもつのが「大阪市立晴明丘小学校」だ。ユネスコスクールにも認定されるなどといった特色ある教育への取り組みや街の歴史、魅力を柴山校長にうかがった。

世界と自分を繋ぐ、ユネスコスクールの取り組み

お話をうかがった柴山校長先生
お話をうかがった柴山校長先生

――まずは「大阪市立晴明丘小学校」の歴史について教えてください。

柴山先生:本校は1901(明治34)年に設立した、100年を超える歴史をもつ小学校で、周辺では最も歴史の長い小学校です。全校生徒は2018(平成30)年度で624人、2013(平成25)年よりユネスコスクールに認定され、その指針に基づいた取り組みを実践しています。

――ユネスコスクールについて詳しく教えてください。

柴山先生:ユネスコの理想を実現するために平和や国際連携を実践している学校が、ユネスコの審査を受けて認定されるものです。ユネスコスクールには「地球規模の問題に対する持続可能な開発目標(SDGs)の理解」「持続可能な開発(ESD)のための教育」「平和・人権の理解と促進」「異文化理解」という4つの基本分野があります。ユネスコスクール・ネットワークを活用して世界中の学校と生徒・教師の交流することで、情報や体験を分かち合っています。

「大阪市立晴明丘小学校」はユネスコスクールに認定されている
「大阪市立晴明丘小学校」はユネスコスクールに認定されている

――具体的にどんな事を行っているのでしょうか。

柴山先生:具体的な取り組みとしては、例えば「戦争から学ぶ」というテーマでは、戦争の恐ろしさを理解したうえで戦争に対する自分の意見をもってそれを人にも伝える、関心・理解・表現・行動をひとつの体系として実践することを目指しました。他にも「貧困」や「外国の文化を調べて違いを発見する」といったテーマを設定して、活動に取り組んでいます。そのほかにも、毎年12月には日中韓合同で発表会を行っていますし、先日はユニクロに「服のチカラプロジェクト」の出張講義をしていただききました。

「大阪府立住吉高等学校」も同じくユネスコスクールなのですが、高校生が一年に一回アフガニスタンに行って現地で学んだことを本校の児童に向けて発表してくれています。高校生は小学生に向けて伝える工夫やコミュニケーション力が養えますし、本校の児童は世界の現状をより身近に感じることができる貴重な機会となっていて、この活動の大きな意義だと感じています。

地球規模の問題を足元から考える
地球規模の問題を足元から考える

――活動に対する児童の様子や反応はいかがですか。

柴山先生:「貧困をなくす」とか「世の中を平和にする」という大きな問題についても、身近なところから考え、発言して伝えていくことで問題解決に貢献していけるんだという気づきに繋がっているようです。「Think Globally Act Locally 地球規模で考え、足元から行動せよ」という合言葉で取り組みを進めていますが、児童も体験を通して理解していると思います。

学習にも課外活動にも意欲的に取り組む児童

――ほかに教育面で特色のある取り組みはありますでしょうか。

柴山先生:本校だけではありませんが、ユニバーサルデザイン教育で「だれも置き去りにしない」という取り組みは重要視しています。パソコンや動画などを活用して視覚に訴えたり、分かりやすい説明を心掛けたり、みんなで話し合って情報を共有したりを、意識して行っています。

「大阪市立晴明丘小学校」校歌
「大阪市立晴明丘小学校」校歌

また、本校の児童は学力が高く、全国学力・学習状況調査が始まって10年以上になりますが、常に優秀な成績を残しています。これは学校の取り組みを各ご家庭の親御さんが後押ししてくださっている結果だと思います。この地域は昔から教育への関心が高いことが特徴だそうで、近くの幼稚園で学習に力を入れていることもその一因だと言われています。

――課外活動やクラブ活動についてはどうでしょうか?

ミニバスケットという競技では、女子チームが府下大会ベスト8に残るほどの実力をもっています。音楽部は毎年「あべのハルカス」のクリスマスコンサートに出演していますね。

地元を愛する熱い思いが地域を支える

掲示物
掲示物

――地域と学校との関わりはどうでしょうか

柴山先生:地域に「連合」という組織があって、普通は1つの小学校1つの連合ですが、本校は分離した「大阪市立晴明丘南小学校」と2つの小学校1つの連合となっています。夏の祭りや年間行事などは連合を中心に行っているのですが、みなさん地元愛が強く精力的に参加してくださるので、地域との結びつきもより強くなっています。

また、「一二三会」という地域の防犯・防災ボランティアは、その熱心な取り組みから何度も表彰されています。大阪府警でも名が知れているそうです。本校は集団登校は行っていませんが、「一二三会」の方たちが見守りをしてくださっているので、安心して登校できています。

満開の桜が美しい「大阪市立晴明丘小学校」
満開の桜が美しい「大阪市立晴明丘小学校」

――学校の雰囲気や、児童の様子などについてお聞かせください。

柴山先生:児童は皆優しく、元気に挨拶ができて、きちっと話ができる子が多いです。優しい児童が多いというのは縦割り活動の影響があるかもしれません。毎週水曜日に学年問わず一緒に縄跳びやゲームなどいろいろな活動を行っていますが、縦割り活動をすると特に高学年の子どもは年下の面倒をみるというところで優しくなりますね。

――最後に阿倍野元町エリアの魅力についてひとことお願いします。

柴山先生:「阿倍王子神社」をはじめとして古いお寺が多く、路面電車が走るどこか懐かしい雰囲気もあり、落ち着いたいい街だと思っています。「あべのハルカス」のお膝元の「天王寺」駅からも近く、住む街としてもちょうどいい利便性ではないでしょうか。大阪の古き良き伝統と文化、そして熱心な地元愛を持っておられる住民の方々に支えられた街ではないかと思っています。

大阪市立晴明丘小学校 柴山校長先生
大阪市立晴明丘小学校 柴山校長先生

大阪市立晴明丘小学校

校長 柴山先生
所在地:大阪市阿倍野区晴明通10-34
電話番号:06-6661-8526
URL:http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e711604
※この情報は2018(平成30)年8月時点のものです。